ご挨拶
前略。
僕は、「寄り添う」という言葉に騙されたことがあります。みなさんは、どうですか。
僕は、「腑に落ちる」という言葉を信じていません。みなさんは、どうですか。
僕は、「~とは思う」「~には思う」という言い方に、違和感を覚えます。みなさんは、どうですか。
「寄り添う」という言葉は、「上から目線」になり得るだけではありません。もっと危険な状況さえ想定させます。誰にでも、「この人には寄り添われたくない」という相手が、ひとりやふたりはいるはずです。「腑に落ちる」という言葉は、文字どおりなら「こころの底からの理解」「腹の底からの理解」という意味になるのでしょう。……そんなことが、本当にあり得るのでしょうか。「~とは思う」「~には思う」という言葉にも、僕は引っ掛かります。「~と思う」「~に思う」と言い切ることを避け、「は」を挟むことで、どこか曖昧にしている。そもそも「思う」だけでも、「考える」より曖昧です。そこへ「は」を加えたら、いったい何を言いたいのか。さらに厄介なのが、「~とは考える」「~には考える」。「思い」が個人的な感想であるなら、「考え」は、少なくともそれよりは普遍的な論理を伝えようとするものです。それなのに、そこへ「は」を入れて、わざわざ曖昧にする必要があるのでしょうか。……まあ、これらは単に、僕が言葉尻を捕らえているだけなのかもしれません。
中略。
「寄り添う」も、「腑に落ちる」も、「は思う」「は考える」も、僕にとっては、すべて悪い意味での「魔法の言葉」です。もちろん、すべての言葉が虚飾であり、社交辞令であり、美辞麗句であり、巧言令色であり、甘言蜜語だ、と言いたいわけではありません。しかし――言葉は、むなしい。そして、涙さえ、裏切ります。この意味が理解できれば。この比喩が、こころに刺されば。ご来院を検討してください。もちろん、「ちょっと何言ってるか分かんない」とボケをかます人も歓迎します。「なんで何言ってるか分かんねぇんだよ!」とツッコミを入れてくれる人も歓迎します。目的は、笑いの絶えない心療内科外来にすることです。そして、それは単なる目的ではありません。笑いは、手段にもなります。目的と手段の幸福な一致。この先の話は、「ひ」「み」「つ」ではないのですが――次回のホームページ更新まで、「乞うご期待」を残しておきます。文章が「帯に短し襷に長し」とならないようにする必要もありました。以上。文責 杉木醫院 院長 杉木圭吾
あ。麻酔科学の話をするのを忘れていました。麻酔科学の話は、笑いごとでは済まされないことが多すぎるので、安易に開示できないとだけお伝えしておきます。痛みの悪循環や、こころと自律神経についても語るべきでしょう。ただ、詳細を語ってしまうと、公共放送のある番組のコピー&ペーストになってしまいそうなので、ここでは避けておきます。ところで、診療所名は「杉木醫院」です。ただし、「すぎきいいん」は、言いにくい。できれば、「ニューハート・杉木国際醫院」のような、もう少し攻めた名称にしたかった。「すぎきこくさいいいん」なら、少し言いやすい。もっとも、内容を正確に表すなら、「こころとからだの痛みの診療所」のほうが適切なのかもしれません。診療所の広告その他の表示について、間違いがあれば、誰でも修正できるように配慮しておきます。
後略。
精神科と麻酔科を標榜することについて
とおの昔に、いつの間に(か)始めていた二刀流。
真剣――「本物の刀」という意味なら、無刀流・一刀流・二刀流・三刀流くらいまでが限度で、四刀流以上は想像の産物らしい。
真剣――「本気」という意味なら、無刀流も、一刀流も、二刀流も、三刀流も、へったくれもない。どうでもよかった。とおの昔に、いつの間に(か)始めていた。
両極端は一致する。精神科と麻酔科。一見すると、ずいぶん遠い二つの診療科です。しかし、こころとからだ。離れているように見えるものが、実際には互いに影響し合っています。「両極端は一致する」という考え方は、日本だけのものでもないようです。アラビア語にも、「يتطابق الطرفان المتطرفان(yatatabaq altarafan almutatarifani.)」という表現があるらしい。
こころとからだのゆとりを。これは、2000年に放送されたラジオ番組「心のゆとりを考える(公共放送)」を、少しだけもじったものです。こころだけでもない。からだだけでもない。そして、痛みだけでもない。こころとからだのゆとりを。それが、麻酔科と精神科を標榜する、この診療所のひとつの目標です。
略歴
| 昭和59年3月 | 名古屋市立大学医学部医学科卒 |
|---|---|
| 平成06年3月 | 金沢医科大学大学院医学研究科博士課程修了 |
| 昭和59年4月 | 名古屋市立大学附属病院 麻酔科 集中治療部・手術部 |
| 昭和60年10月 | 旧市立岡崎病院 救命救急センター 麻酔科 集中治療部・手術部 |
| 平成06年4月 | 旧富山医科薬科大学附属病院 麻酔科 手術部 助手 |
| 平成10年4月 | 松原病院 精神科 |
| 平成13年4月 | 有沢橋病院 精神科 |
| 平成14年4月 | 現さくら総合病院(愛知県丹羽郡大口町) 麻酔科・精神科 外来・集中治療部・手術部 |
| 平成17年4月 | 松下電器産業(株)半導体社 砺波工場健康管理室 |
| 平成20年12月 | 富山刑務所医務課長 |
| 平成21年9月 | 仁泉メディケア |
| 平成26年4月 | 厚生連高岡病院 精神科 医長 |
| 令和03年3月 | 北アルプス医療センター あづみ病院(長野県北安曇郡) 精神科 診療部長 |
| 令和05年12月 | 永井ひたちの森病院(茨城県日立市) 精神科 |
所属学会・資格
- 医師免許(医籍登録)
- 麻酔科標榜医(麻酔科標榜許可)
- 学位(医学博士)
- 精神保健指定医
- 難病指定医
- 難病指定医療機関
- 被爆者一般疾病医療機関
- 指定自立支援医療機関
- その他
